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\【東京】サロンドパルファン 2024【10/16〜21】/
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2021.02.01

【桜の香水ができるまで】#01「はじめに」

「さくら」というテーマで香りをクリエーションしようと思い立ったのは、2020年の夏の終わり頃だったと思います。元々、パーソナライズの香水を通して「もっと香りを自由に楽しむ世界」を創りたいという構想を持ちながら調香の世界へと入り、そしてLiberta Perfumeという形でそれをはじめた私ですが、自分の思う「いい香り」をどうしたら世の中にもっと知ってもらえるかということに頭を悩ませていました。私たちがクリエーションする香りは、間違いなくあなた(自分自身)のための香りです。しかし、自分のための香りであるからこそ、周りの人と共有しあうことが難しいという課題に直面していました。

私たちがクリエーションする香りは、鼻にツンとくる強さやキツさがなく、優しく寄り添ってくれるような香りが特徴です。それでいて香水を嗅ぎ慣れた人にとっても、新しいアコードと軽快な心地よさからユニークに感じていただける香りでもあると自負しています。どこかで私たちの香りに出会っていただければ、間違いなくその香りを気に入っていただけるとも考えています。でも、どうしたらもっと多くの人に香りを届けられるだろう...…。そんな答えのない悩みを抱えながら悶々と過ごしていました。そんな中、ある日開かれた香水好きの方々が集まったホームパーティが自分の中の転機となりました。

集まった人の全員が香水好きということ以外はごく普通の、ただ美味しいものを食べて、好きな香りを語りあうだけのパーティでしたが(失礼!)、とある一人から「パーソナライズもいいけれど、あなたの価値観で作った香水が欲しい。」と言われたのです。言われた直後、いや、でも…...と、いつもと同じ考えが一瞬よぎったのですが、もし「これがリベルタパフュームだ!」という「象徴となる香り」をクリエーションすることができたら、今よりもっと多くの方にも”わかりやすく”私たちの香りを伝えることができるのではないか、と考えたのです。よし、それなら、プレタポルテ(完成品)だからこそできることをやってみよう。Libertaをすでに愛用していただいているお客さまにとっても、初めて触れていただいた方にとっても「共通の指針」となるような香りを創ろうと決意したのです。

そのようにして取り組み始めたプレタポルテラインは、ブランドを象徴するという巨大なテーマに負けないよう、自分が香水について感じていることを”真っ直ぐに表現する”コレクションにしようと思っています。原価を無視して最高級の香料素材を使ってみたい、香りが存在しないものをあえて香りで表現してみたい、いままで「正しいとされてきた香り」を再定義してみたい、そんな自由な発想で生まれた香りを世の中にお届けしていきたいと考えています。コレクションの発表に関しての想いは、コレクションページにも記載していますので、ぜひこちらからご覧ください。

サクラ・マグナの香りは3月のサクラが咲き始める頃にお届けを予定しています。思い立ってから現在まで、どのような過程を経てきたのかをジャーナル形式でお届けしたいと考えています。クリエーションの裏側など、普段は正面からは見ることができない、等身大のパフューマリーの姿をお届けしてまいります。

プロフィール:
山根大輝@NY406
Founder&CEO。大学卒業後、コンサルティングファームで働きながらパルファンサトリで調香を学ぶ。好きな香料はプチグレン、ネロリ、ガルバナム。LIBERTAはグリーンタイプを愛用。

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