イリスは、アヤメ科の植物で原産地はイタリア、フランス、モロッコなどです。紫色で華やかな花を付けますが花の香りは弱く、香料として利用されるのはその根茎です。粉末状にした根茎を水蒸気蒸留にかけて精油を抽出します。常温の精油は固体のためイリスバターと呼ばれ、脂肪酸が多く含まれていますが、これを除去することでイリスアブソリュートが得られます。原料に対する収益率は0.002%と言われており、最も高価な原料のひとつとして知られています。香りはバイオレット調のフローラルで、ウッディやベチバーのような香気も少し感じられます。フローラルは一般的にトップ〜ミドルに現れますが、イリスはラストまで効いてくるのが特徴です。
