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2021.09.21

秋に合う香水ってなんだろう?

こんにちは。リベルタパフュームです。
 

LIBERATION COLLECTION秋の新作、フラクタスも無事発売でき、お陰様でたくさんの方からご好評・ご注文頂いております。まだお手元に届いていない方、誠に恐れ入りますが今しばらくお待ちください。
 

さて今回は「秋に合う香水」について書きたいと思います。前回の「夏に合う香水ってなんだろう」にも書いたのですが、四季のもつイメージと香りとのリンクは、わたしたちも気付かないうちに強く起きているようです。その代表がシトラス香で、夏になるとシトラス系の香りが新作として毎年登場しますが、実際にほとんどの柑橘類の旬は冬なんですよね。シトラスのフレッシュでキラキラしたイメージが夏と結びついたということでした。
 

では、秋のイメージはどうでしょう。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、紅葉、金木犀、十五夜、ハロウィン……こうして挙げてみると、秋がいかにバラエティに富んだ季節かがわかります。この豊富なイメージや風物詩は、香り選びに大いに役に立つのではないでしょうか。

 

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【目次】

・実際の香りを楽しむ

・イメージを楽しむ

・気候の変化を楽しむ

・他にも…

 
 

〇実際の香りを楽しむ

秋の面白いところは、イメージや「~ぽさ」ではなく実際に香りが溢れる季節であるというところです。代表的なのが金木犀。9月の半ばくらいに都内でも見かけるようになり、少し涼しくなったのもあって、この中国原産の植物の香りが秋の開幕を告げたようでもありました。事実、Twitterのトレンドワードにも金木犀が入り、全国の人々がその香りを秋の象徴と認識していたことが分かります。
 

香水の世界に目を向けてみても、金木犀はメジャーな香料として使用されています。代表的なのはTHE DIFFERENT COMPANYのOsmanthusで、世界屈指の調香師ジャン=クロード・エレナが250mlにつき20㎏もの金木犀の花を使用したといいます。
 

また、多くの果物が旬を迎えるのも秋ですブドウや梨、イチジクなどがそうで、これらも香水の世界ではメジャーな香料(厳密には天然の香料ではありませんが)として使用されています。リベルタのFRUITYもサングリアのようなフルーツカクテルを思わせる香りで、秋にぴったりです。このように、季節そのものの香りを香水として楽しむことができるのも、秋の楽しさと言えるのではないでしょうか。

 

 

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〇イメージを楽しむ

秋は紅葉をはじめ、十五夜やすすき野原など視覚にも楽しい季節です。今回発表したフラクタスも、山の色づく紅葉の風景や、実りの秋にインスピレーションを得て生まれた香りです。実際にカエデの葉から香りはしないものの、メープルシロップに発想を飛ばし、ダークメープルアコードを使用したことで芳醇な秋の風景を思わせる香りになっています。
 

ほかにも、WOODYは森の中に雨がひとしきり降ったあと土から立ちのぼるイメージを持った香りで、やや冷たい秋雨のなか、地を占める赤黄色の落ち葉を踏みしめながら森を歩く情景を浮かべることができます。
 

季節のイメージというのは、人々の中である程度の共通解を共有することができます。いくらスポーツの秋とはいえ、日差しの照る海でサーフィンをする姿はあまり共感を得られないでしょう。庭縁で月を見上げる姿や、街路樹の紅葉、街を走る焼き芋売りの車など、季節らしいイメージを共有することができるからこそ、香水選びの理由にも説得力をもたせることができます。
 

もちろん、好きな香りに理由がいるわけではありません。しかし、その日何気なくまとった香りには、実は自分にしか分からないストーリーが秘められているといのも面白いのではないでしょうか。
 

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〇気候の変化を楽しむ

夏から秋になるということは、単純に気温の低下でもあります。香水において気温や気候というのは重要なファクターで、夏に柑橘のイメージが結びついたのも、高い気温の中では揮発の速い軽めの香りと相性がいいという実際的な理由があるからと考えられます。
 

気温が下がることで揮発のスピードが遅くなり、トップからラストまでが丁寧に香るようになるのは香水にとって理想的な季節と言えるでしょう。基本的にベースノートに使われることが多い香り(サンダルウッドやガイアックウッド、アンバー、バニラなど)は揮発が遅く重量もあるため、鼻に届くまで時間がかかります。ゆえに「重たい香り」と言うのはまさに文字通りなのですが、夏はどんどん揮発が進み、そのような本来は重たい香りが一気に鼻に襲い掛かってくるために、うっとむせかえるような印象を受けてしまいます。

そんな夏には纏いづらかったオリエンタル系やグルマン系の香りが、綺麗に香るようになる理想的な気候が秋なのです。瑞々しいブルガリアンローズの香りから徐々に重たい香りに移るFLORAL ORIENTALは、そのような季節の移り変わりをなぞるような香り方をしてくれるので、まさにぴったりの香りです。また繰り返しで恐縮ですが、新作のフラクタスはグルマン要素のダークメープルアコードだけでなく、秋の涼しい風をイメージしたブラックペッパーやジュニパーベリー、木々の生命を現すガイアックウッドなど、まさに秋のすべてを凝縮した香りと言えますのでぜひ今のうちに試してみてください。
 

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〇他にも…

夏の記事にも、お線香やお盆のイメージからあえて夏にサンダルウッドやインセンスの香りをまとう上級者のテクニックをご紹介しましたが、秋編もひとつ。
 

冷たい秋の風は、夏に茂った緑をさらうようにして山の向こうから吹いてきます。GREENやCITRUSの持つビターな柑橘香やハーブの香りは、そんなイメージにもマッチしているのではないでしょうか。涼しい気候だからこそ、あえて夏に使っていた香りを纏うことで、暑い日差しの中では気付けなかった魅力に出会えることもあります。
 

香りの楽しみ方は無限大、けれど自分だけのマイルールやロジックをもって香りを選んでみるのもまた楽しいと思います。四季というのは、そんな香りの楽しみ方に自然の中から重要なヒントやピリオドを与えてくれているような気がします。
 

コロナ禍で紅葉狩りにも行けない今年の秋ですが、ぜひ色とりどりの香りの力で錦秋の風景を楽しんみてはいかがでしょうか。
 

お読みいただきありがとうございました。



プロフィール:
ベセベジェ@dantalionperfu6
香水好きの会社員。LIBERTAのコラムを担当。日本未上陸の香水からヴィンテージ品にも精通し、コレクションは200本を超える。好きな香料はリコリス、バニラ、サンダルウッド。

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