こんにちは、リベルタパフュームの山根です。2021年10月27日〜11月9日まで開催された、日本一の香水の祭典「サロンドパルファン」のイベントレポートを配信します。
今回のイベントでは、これまで以上に多くのお客さまにお越しいただくことができました。この場を借りて、チーム一同心より御礼申し上げます。
また、本イベントレポートを書いていて気がついたのですが、写真があまり残っておりませんでした(忙しすぎて撮る時間がなかった...)。もしどなたかサイトでも使用して良い画像などありましたら、InstagramやTwitterでお送りいただけると嬉しいです。
◎そもそもサロンドパルファンとは?
毎年11月に新宿伊勢丹で開催される、世界中の香水ブランドを集めた催事です。今年で九回目を迎え、年々規模が拡大している香水好きのための一大イベントです。昨年からはコロナの影響で催事場ではなく、通常のブースにて展開となりましたが、その混み合いは昨年以上のものとなっているように感じました。そして今回からは、イベント会場をメンズ館にまで拡大をして開催することとなり、リベルタパフュームもご招待をいただくことになりました。
・ペンハリガン(イギリス、1870年創業)
・アクアディパルマ(イタリア、1916年創業)
・チェック&スピーク(イギリス、1978年創業)
・セルジュルタンス(フランス、1980年創業)
・イルプロフーモ(イタリア、1997年創業)
・マティエールプルミエール(フランス、2019年創業)
・リベルタパフューム(日本、2020年創業)
このように並べて見ると、どれだけすごいブランドの中に囲まれていたんだろう・・・と改めて驚き、今更になって少し緊張しています(笑)ちなみにマティエールプルミエールは、7代続くグラースの香料関連出身のパフューマーが立ち上げたメゾンで、私もずっと上陸するのを楽しみにしていましたが、つい買い逃してしまい残念な気持ちでいっぱいです。
◎2週間限定のお店を出しました
サロンドパルファンのメンズ館は2週間開催とのことで、もはやポップアップというよりも短期出店では・・・?と感じたことを覚えています。前段で開催していたGinza SixのLa touche final perfumeeも含むと、3週間にもわたるロングランイベントになります。リベルタパフュームは4名(サポートメンバ除く)で運営しているので、WEBのご注文はちゃんと対応できるだろうかと心配もありましたが、なんとかご不便をおかけすることなく、やり切ることができたかなと思います。
限定店舗を出すにあたり、リベルタパフュームの世界観を体現するフルオーダーも含めた空間づくりをしたいと考えていました。残念ながら既存の什器ではディスプレイとオーダー体験を両立することができず、結果として自前で全て用意をすることになったのですが、私たちが表現したい世界を感じ取っていただくことができたのではないかと自負しています。
まるでコンクリートのカタマリを削り取ったようなカタチ。そのくぼみの中にパフューマーがたち、お客さまにフルオーダーをご提供する。そんな私たちの理想があの小さな空間には詰め込まれていたと思います。いつかお店を持つ日がきたら、さらにパワーアップしたディスプレイをお見せできたらなと夢見ています。
◎ものすごい反響でした
実際にお越しいただいた方はご覧いただきましたが、常にお客さまがブースにきてくださり、ご案内の手が回らないほどの反響をいただきました。嬉しい反面、ゆっくりと香りをお選びいただくことができなかった点をお詫び申し上げます。
初めの1週間は、フラクタスをお目当てにお越しいただく方が多かったように思います。2日目の朝にはトラベルボトルが欠品してしまうほどでしたが、フルボトルやホームケアグッズも人気でした。そしてムエットや肌のせにスプレーしていると、周りの方からも「美味しそうないい匂いがする」とのことで、香りがさらに人を呼ぶような状況になりました。
パフューマリーとしては、香りをきっかけに人が集まってくれることほど嬉しいことはありません。昔々、キャロンが取り扱いを断られた百貨店のフロアでわざと香水瓶をわり、立ち込めた香りに人々が殺到して求めて契約に至った、というエピソードを思い出すようなひと時でした。
また、お客さまがひと通り他のブランドを体験した後に、リベルタパフュームに戻ってきてくださるのは、香りのクリエーションへの大きな自信につながりました。
◎フルオーダーは100名以上に
そしてさらに反響が会ったのはフルオーダーです。特に1週間目にフルオーダーを体験してくださった方々のSNSの反響は大きく、どんどん予約数が伸びていったことを覚えています。そして中には、会期中にリピートしていただく方もいて、チーム一同、驚きと歓喜の連続でした。
今回から登場したプレミアム香料のオプションは、非常に多くの方が興味を持ってご選択いただきました。特にバニラとオスマンサスを希望される方は多く、3種類のオプションをブレンドされる方もちらほらいました。普段は嗅ぐことができない香料たちですが、素材のもつ素晴らしい魅力を直に体感いただくことができたのではないかと思います。プレミアム香料は今後もフルオーダーに登場しますのでお楽しみに。
私たちにとって、一度にこんなにフルオーダーでクリエーションすることは初めての経験でした。100人に香りをクリエーションするということは、100人それぞれのストーリーが生まれるということです。においは、ファッションやメイクと同じように(もしかしたらそれ以上に)その人となりを体現するものです。そして誰かの記憶に残り続けるものです。そんなパーソナルな大切なものをクリエーションさせていただいているということを忘れずに、これからも「よい香り」をお届けできればと考えております。
◎様々な交流がありました
サロンドパルファンのオフィシャルインフルエンサーをされていたジュエリーデザイナーの金山大成様や、日本のメゾンフレグランスブランドEdit(h)のクリエイティブディレクター
葛和建太郎様(完全にプライベートでした)にもフルオーダーをご提供する機会がありました。素敵なご縁をありがとうございました。
個人的に面白いなと感じたのは、周りのブランドの販売員さんたちがリベルタパフュームの診断を受けて連日嗅ぎにきてくれたことです。皆さん診断の精度に驚いていましたが、香り自体を気に入ってくださる方が多く、口々に「これくらいの香りの方が身に纏いたい」という言葉を耳にしました。
普段はとてもニッチで尖った香りを接客される方(またはこのイベント限定の臨時スタッフで香水に親しみがない方)も多いのですが、自分のシグネイチャーとして纏いたい香りは、私たちがクリエーションするような、鼻あたりがよくていつまでも嗅いでいたくなるような香りなのかもしれません。
▼金山様の様子はYouTubeから
▼葛和様の様子
葛和様のインスタグラムでもご紹介いただきました。
◎さいごに
改めまして、リベルタパフュームのブースにお越しいただきました方に心から御礼申し上げます。ブランドの歴史の中で、間違いなく大きな一歩となるイベントでした。実はテナント側から提示された予算は、過去のイベント実績の250%も高い水準だったのですが、皆様のおかげで達成することができました。来年は本館の方にも進出していけたらな、なんて考えております。
また遠方の方でお越しになれなかった皆さま、もっとオンラインでの体験を拡充してまいりますので、全国どこからでもリベルタパフュームに触れていただくことができるように努めてまいります。
それではサロンドパルファン 2021のイベントレポートでした。
追伸:
2021年11月26日(金)19時より、LIBERATIONコレクションの新作を発表します。
プロフィール:
山根大輝@NY406
Founder&CEO。大学卒業後、コンサルティングファームで働きながらパルファンサトリで調香を学ぶ。好きな香料はプチグレン、ネロリ、ガルバナム。LIBERTAはグリーンタイプを愛用。